兵庫県明石市 駅徒歩3分の田村眼科 涙道の手術についてご説明します。涙道手術の概要をご覧頂けます。

医療法人瞳潤会 田村眼科

涙道の手術

2LACRIMAL DUCT SURGERY

明石イメージ

涙の流れについて

【画像】涙道(涙の流れ道)の構造

涙は涙腺から分泌され、眼表面を潤し、まぶたの内側にある涙点から涙小管、涙嚢へと流れ、鼻涙管を通り、鼻の中へと流れ出ていきます(図1。涙点から鼻涙管までを涙道と言います)。

涙の流れは、水道で例えることができます。
蛇口をひねって水をだし、排水管から水が流れ出ていきますが、この排水管が涙道にあたります。

排水管も長年使用すると汚れがたまり詰まってきます。
排水管が一部狭くなったり、閉塞すると、水があふれてきます。治すためには汚れを実際とる必要があります。

涙管チューブ挿入術について

涙道が狭くなったり、閉塞してしまうと、流涙や眼脂を生じ、まぶたがただれることがあります。
また特に鼻涙管が長期間閉塞すると、涙嚢内に細菌が繁殖して膿がたまります。

涙管チューブ挿入術とは、涙道内視鏡という直径0.9mmのカメラを使用して、涙道内を掃除しながら、狭い部分を広げたり、閉塞した部分を開通させ、最後にチューブを挿入する手術となります。
ただし、涙道内視鏡は直径0.9mmと非常に精巧な手術器具であり、形状が決まっているため、涙道が強く屈曲している場合や、閉塞が強固な場合は内視鏡が折れるため、この手術は途中で終了となります。
この場合は、後日別の手術を検討する事となります。

涙管チューブ挿入術の手術の流れ

【1】麻酔

手術は局所麻酔で行います。涙の流れ道の出口が鼻内にあるので、麻酔はまぶたの他に鼻内にも行います。


【2】閉塞部分の開通

涙道内視鏡を使用し、涙道内を掃除しながら、狭い部分を拡げたり、閉塞している部分を開通させます。


【3】チューブ挿入

その後チューブを挿入し留置します(当院では涙道内視鏡で確認しながら行います)。
留置したチューブは、通常2ヵ月程度経過してから抜去します。

  • 所要時間

    手術時間は15分から30分程度です。


  • 合併症や注意点

    合併症としては、出血や感染、麻酔薬のアレルギーなどが考えられます。
    また、閉塞していた部分が開通しても再度閉塞することもあります。
    その場合、再度涙管チューブ挿入術を行うことにより治癒することもあれば、特に鼻涙管閉塞の場合は、別途新しく涙の流れ道を鼻内に作る手術(涙嚢鼻腔吻合術)を行うことにより解消するケースもあります。

    手術後は涙道内にチューブを挿入しているため、強く鼻をかんだり、またまぶたの内側に入っているチューブをひっぱるとチューブが抜けることがあります。くしゃみも控えめにしてください。

涙嚢鼻腔吻合術について

体調をくずした際などに、涙嚢周囲の皮下組織に炎症を起こす事があります(蜂窩織炎と言います)。強い痛みを伴い、まぶたが腫れます。
炎症の程度によっては、抗生剤の点滴が毎日必要になることもあります。一度炎症を起こすと繰り返し再発する人もいます。
また、涙嚢に膿が貯留した状態においては、眼表面は不潔な状態であり、白内障手術や硝子体手術などの眼科の手術を行うことは好ましくありません。

涙嚢鼻腔吻合術とは、涙の流れ道と鼻内の間に流れ道を新しく作成する手術です。
虫歯の治療のために歯医者で歯を削ることがあると思いますが、同じように鼻の中から、涙の流れ道と鼻内の間にある骨を少しけずることにより新しい流れ道を作成します。特に鼻涙管閉塞に対して有効な手術と言えます。
術後、鼻粘膜が作成した流れ道にフタをしてしまうことがありますが、その場合は再度フタをとってあげることにより治療を行います。

まれに、ポンプ機能(涙の流れ道はまぶたの筋肉の力を使って涙を流しますが、その機能をポンプ機能と言います) の低下がある場合、手術後も涙目の自覚症状が残る事があります。ただし、この場合も涙嚢炎に関しては治療する事が出来ます。

涙嚢鼻腔吻合術の手術の流れ

【1】麻酔

手術は局所麻酔で行います。麻酔は、まぶたと鼻内にしっかり行います。


【2】涙嚢鼻腔の手術

その後、涙の流れ道と鼻内の間にある骨を一部削り、新しい涙の流れ道をつくります。


【3】チューブ挿入

そこにチューブを挿入・留置し、6〜10週間後に抜去します。
チューブの抜去は外来で短時間で終わります。

  • 所要時間

    手術時間は20分から40分程度で、鼻の中を内視鏡で確認しながら手術しますので、他の組織を傷つけたりせずに行う事が可能です。


  • 合併症や注意点

    合併症としては、出血や感染、麻酔薬のアレルギーなどがあります。

    手術後は鼻血がにじむため、ガーゼを詰めてから手術を終了します。最後に挿入したガーゼは自分では抜かないようにしてください。
    ガーゼは2~3枚つめており、1枚くらいは自然に落ちることもあります。その場合はそのまま放っておいて問題ありません。
    術後に頭が重い感じや少し発熱することがありますが、適宜痛み止めを内服してもらい、数日でおさまるようなら問題ありません。
    術後数日してからガーゼを抜きますが、1週間ほどは涙や鼻水がでやすい状態です。また、まぶたに麻酔をしますので、数日間まぶたが腫れたり、1-2週間ほど皮下出血が残ることもあります。

    涙道内にチューブを挿入しているため、強く鼻をかんだり、またまぶたの内側に入っているチューブをひっぱるとチューブが抜けることがあります。
    くしゃみも控えめにしてください。
    手術後1ヵ月ほどは鼻粘膜がうすく出血しやすい状態ですので、力まないようにしましょう。特に、力仕事は避けるようにしてください。