兵庫県明石市 駅徒歩3分の田村眼科 硝子体の手術についてご説明します。硝子体手術の概要をご覧頂けます。

医療法人瞳潤会 田村眼科

硝子体の手術

1VITREOUS SURGERY

明石イメージ

硝子体手術とは

【画像】眼球断面図

眼球の中、水晶体と網膜の間の空間である硝子体という部分を切除する手術です。

術前

手術3日前より抗菌剤の点眼を開始します。(1日4回)

硝子体手術

硝子体手術の流れ

【1】麻酔

手術は局所麻酔で行われます。手術前室で点眼麻酔の後、手術室で目の消毒をします。
その後、球後麻酔を追加し疼痛をブロックします。
局所麻酔をしていても痛みを感じる時がまれにあります。
痛い時は麻酔の追加を行いますので声をかけてください。


【2】白内障同時手術

手術を確実に行う為、白内障手術と眼内レンズ挿入術を同時に行うこともあります。


【3】3ポート作成

角膜の横に手術機器を挿入する3~4ヶ所(1.術中に眼球の形態を保つための灌流液を入れる 2.眼内を照らす照明を入れる 3.硝子体を切除するカッターや眼内でレーザー治療を行う機械を入れる)の小さな入り口を作ります。
【画像】3ポート作成図

【4】硝子体切除術

最初に硝子体を切除します。その後に手術の目的(疾患)により異なりますが、網膜の処置をします。

注意事項

手術は約20分~40分を予定しておりますが、症例によって異なります。
手術は顕微鏡を使う細かい複雑な操作ですので、手術中は頭や体を動かさないようにしてください。
咳が出そうになったり、腰や背中が痛かったりする時は声をかけてください。
可能なところで手術の手を休めます。

硝子体手術が必要となる病気

網膜前黄斑線維増殖症

黄斑上膜

黄斑部の網膜表面に線維のような膜ができる病気です。
軽症の場合には網膜の表面に微細な異常反射が認められる程度で、自覚症状はほとんどありません。
高度なものになると灰白色の膜ができ、これが網膜を引っ張って中心窩に皺を作り、物が歪んで見えたり、視力が低下します。

治療は硝子体手術をして眼球内の硝子体を除去し、繊維膜を取り除きます。
膜がうまく取り除けても網膜が悪くなってしまっていると、良好な視力回復は困難となり、変視症は完全になくならず、残存する場合もあります。
しかし、手術をせずに経過観察をしていると変視症は強くなり、徐々に視力が低下していく場合が多いです。

硝子体出血・混濁

糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、黄斑変性症、ぶどう膜炎、網膜裂孔、裂孔原性網膜剥離

眼底の血管が切れて硝子体の中へ出血したもので、色々な網膜の血管の病気や網膜裂孔ができたときに起こります。
手術以外の方法としては自然吸収を待つことですが、吸収傾向が見られないときや網膜裂孔が疑われるときは手術を考慮します。

黄斑浮腫

糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、白内障術後、ぶどう膜炎

網膜血管病変、炎症などにより黄斑部に浮腫が生じ、著明な視力低下の原因となります。
硝子体手術により硝子体と網膜の癒着を解除して牽引力を無くすことにより、浮腫の軽減をはかります。
その際、トリアムシノロンアセトニド(マキュエイド)という副腎皮質ホルモンを硝子体内に注入します。
浮腫が軽減しても網膜が悪くなってしまっていると視力は回復しません。

手術以外の方法は、経過観察、トリアムシノロンアセトニド(ケナコルト)テノン嚢下注射、炭酸脱水酵素阻害剤(ダイアモックス)内服などですが、治療効果は手術より弱いです。
視力予後は、今以上に視力障害が進行しない人もありますが、通常徐々に視力低下します。

増殖糖尿病網膜症

網膜上に新生血管が生えることで始まり、さらにその周りに繊維組織を作ります。
糖尿病網膜症があると硝子体がしばしば変性して収縮し、眼底から浮き上がります。
このとき繊維組織を引っ張り上げて、その結果、網膜剥離を起こしたり大出血を起こしたりします。

手術をしても、術後の視力は不明です。放っておくと多くは2~6年で失明します。
血管新生緑内障を合併すると、失明率が高くなります。

突発性黄斑円孔

硝子体の牽引により、物を見る中心である黄斑部に孔があく病気です。
病期により治療方針が異なります。
少し病期の進行したものでは手術以外に円孔を閉鎖する方法はありませんが、手術をして円孔が閉鎖しても視力の改善しないもの、また閉鎖のために複数回手術が必要になり最終的に円孔が閉鎖しないものもあります。
手術せずに放置した場合、視力は低下していきます。

裂孔原生網膜剥離

直ちに手術する必要があります。
物をみる中心である黄斑部に剥離が進行すると、手術をして網膜を引っ付けても元の視力には戻りません。
一回の手術で完全な裂孔の閉鎖が得られず、複数回の手術が必要な場合があります。

硝子体手術以外には眼球の外側からアプローチする手術もあります。
現在最終的に網膜剥離が治癒する(復位する)確率は90~95%です。

増殖硝子体網膜症

網膜の表面や裏に線維組織がはってきて、これが網膜を引っ張って非常に強い網膜剥離を起こす病気を言います。
手術以外に増殖を止める方法はなく、手術をしても治るのは30%ぐらいだといわれています。
手術しなければ、残念ながら視力は予後不良です。

細菌性及び真菌性眼内炎

予後は早期治療または抗菌剤に反応するかどうかで異なります。
治療としてはまず点滴や点眼での薬物療法を行います。
これに抵抗し増悪する場合は視力低下を避けるため直ちに硝子体手術を考慮します。

硝子体手術の合併症

稀に下記のような合併症が起こることがあります。

  • 硝子体(再)出血

    手術後、硝子体中に出血を起こすことがあります。
    しかし、一般的には1~2週間程度で自然に吸収されます。
    それ以降も吸収されない場合は、約1/100の確率で再手術が必要となります。


  • 網膜裂孔、網膜剥離

    硝子体手術は網膜のごく近くの操作が多く、硝子体の手術に伴い、網膜を傷つけ穴があいたり、その穴から網膜剥離が生じたりします。
    手術中に生じた場合はその場で適切な処置をしますが、手術後になって発生する場合もあり、その場合は網膜を治すために、約1/100未満の確率で再手術が必要となります。
    また、レーザー治療が必要になる場合があります。


  • 増殖硝子体網膜症

    硝子体手術後に悪性の網膜剥離(増殖硝子体網膜症)が起こることが約1/200未満の確率であります。
    この網膜剥離は増殖膜により網膜がくしゃくしゃになってしまうため、手術によっても治せないことがあり、また治っても高度の視力障害をもたらします。


  • 緑内障

    硝子体手術後に一過性の眼圧上昇が起こることがあります。
    大抵の場合は緑内障治療薬の点眼、内服、点滴、角膜の端を針でついて眼圧を下げる方法などでコントロールできますが、約1/200未満の確率で緑内障手術を要する事があります。
    また糖尿病網膜症などの手術後には血管新生緑内障という悪性の緑内障が起こることがあります。


  • 感染

    手術の傷口から細菌が入り込み、約1/2000未満の確率で眼内炎を起こすことがあります。
    重症の場合、視力予後に悪い影響が及ぶ場合がありますので、可及的すみやかに再度硝子体手術および抗生剤の硝子体内注射が必要です。

私たちスタッフは異常があれば早期に発見し、適切な処置が行えるように心がけています。

手術後の経過のなかで、少しでもご本人あるいはご家族で不安や疑問を感じられた場合には遠慮なくご質問、ご指摘をお願いします。
再度説明致します。