明石駅から徒歩3分の田村眼科です。多焦点眼内レンズの種類、特性、費用、先進医療の対応等をご紹介します。

医療法人瞳潤会 田村眼科

多焦点眼内レンズ

6MULTIFOCAL INTRAOCULAR LENS

明石イメージ

眼内レンズの種類

白内障手術では通常眼内レンズを挿入します。
いくつかのレンズの種類を目的や費用、患者さんのライフスタイルに応じて選んでいきます。

白内障手術用の眼内レンズには、単焦点レンズ(モノフォーカルIOL)、乱視用単焦点レンズ(トーリックIOL)、多焦点レンズ、乱視矯正が可能な多焦点レンズ、焦点深度拡張型の多焦点レンズがあります。

それぞれの眼内レンズにメリットとデメリットがあります。本ページを最後までご確認頂いた上で、ご不明な点等あればお気軽に医師・スタッフまでお問い合わせください。

多焦点レンズ

レンズ例 1 【画像】多焦点眼内レンズ遠・近2焦点タイプ

厚生労働省承認 多焦点後房レンズ 遠・近2焦点タイプ

(先進医療「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」対応)

レンズの種類

回折型レンズ

先進医療

費用

先進診療(民間保険会社の先進医療特約対応)

両眼 700,000円 / 片眼 350,000円

(手術代、眼内レンズに関わる費用)

焦点

遠・近2焦点(∞、50cm/42cm/33cm)

レンズの度数

0.5D刻み

乱視矯正

X

製品の特徴

近くも遠くも比較的よく見える。広く普及している多焦点眼内レンズ。

レンズ例 2 【画像】多焦点眼内レンズEDOFタイプ

厚生労働省承認 多焦点後房レンズ 遠方~中間距離タイプ

(先進医療「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」対応)

レンズの種類

焦点深度拡張型(EDOF)

先進医療

費用
(乱視非対応)

先進診療(民間保険会社の先進医療特約対応)

両眼 700,000円 / 片眼 350,000円

(手術代、眼内レンズに関わる費用)

費用
(乱視対応)

先進診療(民間保険会社の先進医療特約対応)

両眼 740,000円 / 片眼 370,000円

(手術代、眼内レンズに関わる費用)

焦点

遠方〜中間距離(∞〜50cm)

レンズの度数

0.5D刻み

乱視矯正

◯(乱視対応レンズの場合)

製品の特徴

遠方から中間距離まで落ち込みが少ない自然な見え方。近方は眼鏡が必要。

多焦点レンズの特徴

光の性質(屈折や回折)を利用して、2ヶ所に焦点を結ぶことができます。
遠くと近く、または遠くと中間に焦点を結ぶように設計されています。

○ メリット
  • 遠くも近くもメガネなしで見えることが多い
  • 遠くと近くを見比べられる

× デメリット
  • 夜間や暗い場所で、街灯や車のライトなどが、まぶしかったりにじんで見える(通常は日常生活に影響しない程度)
  • 薄暗い場所では、文字などが見えにくいことがある
  • 細かい文字などを見る際には、老眼鏡が必要になることがある
  • 視力の安定までに3〜6ヶ月かかることがある
  • 先進医療に係る費用は、基本自己負担となる(民間の医療保険によりカバーされることもあります)

多焦点レンズに向いている方

  • メガネから解放されたいと考えている
  • 見え方に適応するのに数ヶ月かかるが容認できる
  • ある程度の光のにじみを容認できる
  • 自費診療を容認できる

多焦点レンズに向いていない方

  • 瞳孔径が2.5mm以下または瞳孔が変形している
  • 性格が完璧主義または神経質
  • 夜間の運転、手元の作業が多い
  • 緑内障や黄斑変性などの眼合併症がある
  • 中等度の近視(近くの見え方が落ちる可能性あり)

単焦点レンズ

費用

保険診療

レンズの度数

0.5D刻み

特性 【画像】単焦点レンズの特性

単焦点レンズの特徴

焦点の合う場所が1ヶ所のため、遠くに焦点を合わせると手元が、手元に焦点を合わせると遠くが見えにくくなります。
焦点が合っていない距離を見るためにメガネが必要なことがあります。

○ メリット
  • 焦点を合わせた距離がはっきり見える
  • 健康保険で手術が受けられる

× デメリット
  • 遠くに焦点を合わせた場合には老眼鏡が、手元に合わせた場合には遠く用のメガネが必要になることが多い

多焦点眼内レンズの種類による長所や短所

【画像】多焦点レンズの特性イメージ

回折型

レンズ表面に回折格子(細かい溝)を切ってあり、これによって光を遠方、近方に振り分けて、遠近の焦点を合わせています。現在一般的に使われている多焦点眼内レンズです。

長所
  • 遠方、近方共に見やすい。
  • 光が入る配分が遠近半分ずつとなるので、瞳の大きさで見え方が左右されることがなく、瞳孔の小さい高齢者にも安心して使用できます。

短所
  • 回折格子での光の散乱のため、光学的損失(近方にも遠方にも焦点を結ばない光の量)があり、コントラスト感度がやや劣ります。
  • 夜間の光のにじみ(ハロー、グレアー)を感じることがあります。(近年は改善されたレンズも登場しています)

屈折型

レンズ部分が同心円状に遠方用、近方用と屈折力の異なる領域が交互に繰り返される屈折型の多焦点眼内レンズ。3つのゾーンに分かれています。

長所
  • 中央部から、遠、近、遠の3層構造になる屈折型眼内レンズです。近用部の加入度数は3Dです。屈折型の特徴である解像度の良さを得つつ、移行部を少なくすることにより、ハロー・グレアが軽減されています。

短所
  • 中央が遠用ですので、瞳孔径が小さくなる明るい場所や高年齢では実質的に単焦点レンズとなり、近く用のメガネが必要となってきます。

焦点深度拡張型

焦点深度(見える幅)を広げるように設計された、新しいコンセプトの眼内レンズです。レンズ光学部の回折溝の形状、間隔、高さなどを最適化したり、球面収差の原理を利用する等の工夫が凝らされています。

長所
  • 遠方から中間距離まで明視域の落ち込みが少なく、ヒト水晶体眼の見え方に近づけられています。また、コントラスト感度の向上やハロー・グレアの軽減も報告されています。

短所
  • 近方視がやや弱いとされており、近くをはっきり見るためには眼鏡が必要です。

コントラストについて

【画像】コントラストによる画像の変化

一般的に、コントラストの感じ方は加齢に従って徐々に低下します。
低コントラスト状況にあると「視力は良くても見えにくい」といった症状になります。
単焦点と比べ、多焦点眼内レンズの方がコントラストは低めとされています。

ハロー・グレアについて

【画像】通常の見え方とハロー・グレアの見え方の違い

強い光源を見た場合、光がにじんで見えたり(ハロー)、まぶしく感じたり(グレア)することがあります。
手術後の時間の経過とともに慣れてくる場合が多いですが、症状には個人差があります。
単焦点と比べ、多焦点眼内レンズの方がハロー・グレアは起きやすいとされています。