「糖尿病が原因で眼が悪くなるなんて知らなかった。」ということをよく耳にします。
しかし、糖尿病の合併症による網膜症は、失明にもいたる眼疾患のひとつです。単純型糖尿病網膜症は、ほとんど自覚がなく進行します。
糖尿病により、代謝異常が起こり、目の奥にある網膜に多く集まった毛細血管が傷害されることから始まります。
初期の間は網膜症の進行は遅く、数年〜十年以上かかって除々に進行しますが、後期になると急速に進行します。
増殖型糖尿病網膜症は、悪性網膜症ともいい、放置すれば2年〜6年で失明する恐れがあります。これは、網膜上や視神経乳頭に新生の血管が生えることから始まり、急速に増殖します。
新生血管は正常な血管と違い、弱い血管のため血液中のタンパクなどが多量に漏れて、新生血管の周りに線維組織を作り、硝子体(しょうしたい)の裏側に固く付着します。網膜と硝子体はこれによって固く結びつけられます。
硝子体は、眼球につまったものですが、糖尿病網膜症があると硝子体がしばしば変性して収縮し、眼底から浮き上がります。これを後部硝子体剥離(こうぶしょうしたいはくり)といいます。
後部硝子体剥離が起こると、線維組織のところで網膜が引っ張り上げられ、網膜剥離を起こしたり、網膜の血管が引き裂かれ大出血を起こします。このようになると見えなくなってしまいます。
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